議会報告

平成30年 第3回定例会 決算委員会での賛成討論

10月6日(土)

公明党議員団 小田切かずのぶ

小田切かずのぶ
「平成29年度北区一般会計予算の執行状況(案)並びに4特別会計執行状況(案)」について賛成討論

 公明党議員団を代表して、平成29年度一般会計歳入歳出決算並びに四特別会計決算について賛成の立場から討論します。
 日本は今、大きな社会構造の変化に直面しています。総人口は既にピークを過ぎ、生産年齢人口も減少、超高齢社会は急速に進み、あらゆる分野で新たな仕組みの構築が求められています。この国家的課題である「人口減少」と「高齢社会」が本格化する2020年代をどう迎えるか。今後の二年間がわが国の進路を大きく左右すると言っても過言ではありません。 北区は平成29年度当初予算の編成にあたって、国の経済情勢の先行きが不透明な状況においても、区政が直面している多くの重要課題に対して、積極的な取組みを進めるため、「北区基本計画2015」に基づく2つの最重要課題と3つの優先課題を中心に北区中期計画を踏まえた、新たな事業の構築やレベルアップを図っております。

2つの最重要課題のうち「地域のきずなづくり」では、地域の活動団体である町会・自治会、青少年地区委員会、赤十字奉仕団、民生・児童委員、小学校・中学校PTA、商店街・企業など、さまざまな活動団体同士がお互いに活動内容を理解し、情報交換をすることで、今まで以上に地域での連携を深めるきっかけを作るための「地域円卓会議」を開催しています。

また、「子育てファリー層・若年層の定住化」のうち、子育て支援に関しては、待機児童解消に向け「認可保育所や小規模保育所の整備等」を進め、そして、産後の育児負担の軽減と育児不安の解消を図るために「産後ショートステイ事業」を開始したほか、ひとり親世帯等に対する総合相談を開始するため「そらまめ相談室」設置しました。

また、事業実績の中では、わが会派が予てより提案・要望をしていた不燃化特区内の木造住宅居住者に対する 感震ブレーカーの無料配布を行い、 あわせて避難行動 要支援者に対する感震ブレーカー等の取付け支援など、地震・水害に強い安全・安心なまちづくりに取組み、また、高齢者や 障がい者の生活支援として、 見守り・緊急通報システムにおける「安否確認センサー」の導入等、長生きするなら北区が一番の実現に向け取組んでおります。そして、板橋駅のエレベーター設置工事や、京浜東北線赤羽駅、王子駅のホームドア整備工事に関係機関と連携・協力して、まちづくりに取り組んでおります。

その他、区財政運営の基本方針である健全財政の維持については、財政調整基金・減債基金・施設建設基金・まちづくり基金・学校改築基金の主要5基金を適宜適切に積み立てていることは評価いたします。このように、平成29年度の予算編成に当たり、わが会派より要望した内容が随所に反映された事業が前進していることは高く評価いたします。

わが国では近年、地球温暖化を背景に想定を超える大規模な自然災害が激甚化、多発化しています。本年夏も「災害」ともいえるような尋常ではない猛暑に見舞われただけではなく、大阪府北部地震や西日本豪雨、台風21号、北海道胆振東部地震といった自然災害があいつで猛威を振るいました。こうした異常事態に対応するため、これまでの発想を超えた抜本的な防災・減災対策、「命と暮らしを守る街づくり」を強力に進めるため、大胆な予算措置を講じるべきです。そして、いつどこで起こるか分からない自然災害に対しては、万全の備えと一人一人の防災意識の向上が不可欠です。これまで公明党は「生命・生活・生存を最大限に尊重する人間主義」を掲げ、「防災・減災ニューディール」を提唱し、災害に強い国づくり・街づくりに取り組んできましたが、今こそ命を守る「防災・減災」を政治そして社会、そして、北区政の主流とすべきと申し上げておきます。 その上で、今後の取り組みとして以下、要望します。

・狭隘道路拡幅事業の推進
・北区版ネウボラ事業の拡充及び、子ども家庭支援センターの拡充
・バスケットボールなどボール遊びができる魅力ある公園づくりの推進
・マイタイムラインの普及・啓発を図るとともに、地域防災力向上に資する防災リーダーの育成
・感震ブレーカーの無料配布の拡充
・コミュニティバスの路線拡充

その他、入学準備金前倒し支給と、認可保育園の増設、子ども食堂への支援、感震ブレーカー設置助成の4つの事業は、日本共産党区議団の「予算組み替え提案で実現したものではない」との明快な区長答弁にエールを送るとともに、今回の決算特別委員会で申し上げました各種要望と提案の実現に向けた積極的な取り組みを求め、平成29年度北区一般会計決算並びに四特別会計決算について賛成いたします。

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