議会報告

令和3年第3回定例会 決算特別委員会での賛成討論

10月1日(金)

すどうあきお議員

すどうあきお
決算委員会での賛成討論の全文

公明党議員団を代表いたしまして、令和二年度一般会計歳入歳出決算並びに3特別会計 決算の認定について、賛成の立場から討論をいたします。

討論に先立ち、昨晩の関東を中心とした最大震度5強の地震の影響で、被害にあわれた方、また交通網の乱れにより、通勤・通学に影響があったかたにお見舞い申し上げます。
北区役所のエレベーターが一基停止、の被害があったと聞いていますが、大きな災害に見舞われた報告は区の方には今のところないとの事で、本当に安堵しております。
しかしながら、立て続けに大きな地震が各地で頻発している現状を鑑みるに、今一度、防災・危機管理体制の徹底をはかっていただきたいと思いますし、「命を守る」道路整備も、しっかりとすすめていただきたいです。
私たち議員も、地域の安心・安全のため、現場に足を運び、全力で取り組んで参ります。

それでは、討論に入ります。

 北区は、令和2年度当初予算の編成に当たり、喫緊の課題への対応を図るとともに、 2つの最重要課題と3つの優先課題を中心とした施策に積極的に取り組むため、限られた資源を重点的かつ効率的に配分し、「北区の新たな魅力や価値を創出する施策」を積極的に展開して、北区基本計画2020を力強くスタートする予算としました。

令和2年度は、年度当初から新型コロナウイルスの猛威にさらされ続けた1年でした。
その中での財政運営は、誰も経験をしたことのない中での対応を迫られた、困難と挑戦の戦いであったかと思います。全ての関係者の方々に心から感謝を申し上げます。

事業実績については、社会経済情勢の大きな状況の変化を受け、計画事業を含めた一部の事業について、休止や規模縮小等の対応を図りつつ、様々な新型コロナウイルス感染症対策に取り組みました。
また、経営改革プラン等の行政改革の取組みや、基金と起債の効果的な活用などにより、財政の持続性を確保した上で、「北区基本計画2020」や3つの優先課題に掲げた取組みを進めるなど、相応の成果を上げることができていると評価できるものであります。

「長生きするなら北区が一番」実現への取組みでは、高齢者の就労と社会参画につながる生きがいづくりを支援するため、「いきがい活動センター」を設置し、障がい者の円滑な意思疎通を確保するため、「東京都北区手話言語の確立及び障害の特性に応じた意思疎通の支援に関する条例」を制定しました。

「子育てするなら北区が一番」をより確かなものにする取組みとして、我が会派が強く要望していた学校給食費について、保護者負担の軽減を図るため、令和2年10月分から第2子への半額、第3子以降への全額補助を開始。また産後デイケア事業や産後ショートステイ事業について、大幅な事業の拡充を図りました。

「文化・芸術・産業・観光 北区らしさの創造」では、渋沢栄一翁を主人公とする大河ドラマの放映決定を契機として、飛鳥山博物館内に、23区内初となる、大河ドラマ館を設置した他、「東京北区渋沢栄一プロジェクト」を推進し、様々なシティプロモーションの取組みを進め、北区のイメージアップに取り組みました。
令和2年度の事業執行に置いて、大きな比重を占めることとなった「新型コロナウイルス感染症への対策」では、国や東京都と連携し、様々な対策を講じてきました。
特に、我が会派が要望しておりました、児童扶養手当の臨時特別給付金の給付や、新生児臨時特別給付金の給付を実施されたことは高く評価しています。

 そのほか、区財政運営の基本方針である健全財政の維持については、年度間の景気変動等に対応し、安定的な財政運営を図るため、前年度の決算剰余金の2分の1を財政調整基金に積み立てておりますが、コロナ禍での特別区交付金等の減少が危惧されている中で、しっかり積み立てていることを評価します。今後も、財政調整基金を適時積み立て、様々な情勢の変化に対応できるように期待します。

 このように、令和2年度の予算執行に当たり、我が会派より要望した内容が随所に反映されていることを高く評価いたします。

 その上で、まだまだコロナ禍の渦中であり、油断なく、より一層の財源確保や事務事業の見直しを徹底し、将来を見据えた持続可能な行財政システムへの改革を進めていただきつつ、必要な事業には、十分な予算をつけていただくよう、指摘させていただきます。

 今後の取組として、以下について要望をいたします。

一、今後の新型コロナウイルス感染拡大第6波に備え、罹患者に対する速やかな
  支援体制と、ワクチン接種の円滑な接種体制を構築すること。
一、高校生までの医療費無償化と給食費の保護者負担軽減の拡充をすること。
一、区民の利便性向上に資する北区デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を
  図ること。
一、危険な、がけ地の改善や、十条跨線橋の早期かけ替えを進めること。
一、中小企業支援の為、マル経融資の利息補給制度を開始すること。
一、最低賃金の上昇に伴い、契約見積価格の見直しを行うこと。
一、認知症の早期発見・予防の対策を実施すること。
一、風疹やHPVワクチンをはじめ予防接種の接種率や、がん検診などの受診率の向上に
  努めること、また重度の障がい者の婦人科の検診場所を確保すること。
一、区有施設の使用料をキャッシュレス化すること。

 そのほか、今回の決算特別委員会で申し上げました各種要望と提案の実現に向けた積極的な取組みを求めます。

最後に、どうしても申し上げておかねばならない事があります。

今回の決算特別委員会の質疑において、区民の方からの苦情で、9月19日赤羽ララガーデン前で、日本共産党、衆議院12区予定候補者の方が氏名政党名を明記したタスキを使用し、街頭演説を行っていた問題で、我が会派が選挙違反ではないかと質疑をした後に、日本共産党の委員の方から「政治活動であり、ルールを守っている」というお話がありました。

衆議院の任期が10月の21日に迫り衆議院選挙が間近に迫るこの時期に行っていた街頭演説です。そもそも、事前運動の期間とは、予定されている選挙の半年前からという事で、各政党、候補者は1名のポスターから2名連記ポスターに張り替えています。

まして、当日のYouTube映像の内容を確認したところ、「共産党12区候補者を必ず勝たせよう」「東京12区は候補者に、比例は日本共産党に」と氏名入りタスキをつけて演説されており、これは本番用タスキを使用した選挙活動運動・事前運動以外の何物でもありません。それを、「ルールを守っている」とは、到底言えないと考えますが、いかがでしょうか。
また現在は、政党名のみのタスキに変えているとも側聞していますが、そのこと自体、氏名入りタスキをかけていたことに非があると、認めているのではないでしょうか。

6月21日の企画総務委員会において、氏名入りタスキの件での我が党からの指摘に対し、共産党の委員の方が「公党として迷惑をかけて申し訳なかった」と反省の弁を述べていらしたのは、いったい何だったのでしょうか。
政治家も間違えることはあるかも知れません。ですが、大事なことは、間違いは間違いと認めて謝罪し、2度と同じことを繰り返すことのないよう、自分を律することではないかと思いますが、皆様、いかがでしょうか。

選挙で選ばれる政治家には、地域の模範となる行動をとる責任があります。区民の皆さんに「選挙違反をしているのでは?」と疑われるような行動は、公党として、取るべき行動ではありません。
区民の皆さん、特に子どもたちに、「さすが政治家になろうという人は、ルールをきちんと守っているな、清々しいな」と誇りに思っていただけるような北区にしていかねばなりません。改めてこの点、指摘をさせていただきました。

以上、令和2年度東京都北区一般会計決算並びに3特別会計決算の認定について賛成をいたします。

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